12月の“肌冷え”がしみリスクを高める?
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12月は一年のうちでもっとも「紫外線が弱い」と思われがちですが、実は冬こそシミができやすい土壌が整いやすい季節。とくに最近注目されているのが、外側ではなく肌内部で起きる“隠れ肌冷え”です。
外気の寒さだけではなく、暖房・乾燥・血流低下などが重なることで、肌表面は温かいのに内部は冷えたまま。
この “内側の冷え” がメラニン生成を促し、シミリスクを高める ことが分かってきています。
なぜ冬でもメラニンが増えるの?
「隠れ肌冷え」のメカニズム

冬に肌が冷える理由は、単に寒さだけではありません。次の3つが複合的に働きます。
・① 血流が低下し、ターンオーバーが滞る
肌内部の温度が1℃下がると、角質層への血流が約7%低下すると言われています。
血流が落ちるとターンオーバーが遅くなり、排出されるはずのメラニンが肌に残留しやすい状態に。
・② 冬の「室内紫外線(UVA)」は意外と強い
シミの原因となるUVAは、季節変動が少なく、12月でも真夏の約60〜80%の量があります。
外に出なくても、窓からの透過で肌に届き、冷えて弱ったメラノサイトが反応しやすくなります。
・③ 暖房による過乾燥でバリア機能が低下
乾燥すると肌の防御力が落ち、わずかな刺激でも
・メラニン過剰反応
・炎症性色素沈着
を引き起こしやすくなります。
つまり 冬は、“刺激×冷え×乾燥” のトリプルパンチでシミが定着しやすい季節 なのです。
12月に始めたい!
“隠れ肌冷え”対策でシミを作らない冬肌作り

・1. 朝の保湿を「量」ではなく“温度”で意識
冷えた肌に化粧水や美容液を塗っても、浸透しにくい状態。
両手で軽く温めながら塗布するだけで、肌の温度が上がり、浸透効率が高まります。
・2. 夜は“湯舟で温める”習慣を
顔は体の中でも血流が滞りやすい部位。
湯舟につかる際、首・肩を温めて全身の循環を上げることで、肌代謝も改善されます。
・3. 冬こそ「冬用UVケア」を続ける
・UVAをしっかり防ぐ
・乾燥しにくい処方
がポイント。SPF値よりもPA値(+の数)を優先すると冬に適しています。
・4. ビタミンCとアミノ酸で“メラニンの基礎体力”を落とす
肌冷えで乱れた代謝を整えるには、
・ビタミンC誘導体
・ナイアシンアミド
・アミノ酸系の美容成分
など、“代謝を底上げする成分”が冬と相性◎。
・5. 加湿は「室温より湿度」を優先
湿度45〜55%が理想的。
湿度が40%を切るとバリア機能が急落し、微弱炎症(インフラメーション)が増え、シミの原因になります。
冬のシミは
“作らせないケア”が最重要

多くの人が「冬は肌トラブルが落ち着く季節」と思っていますが、
実は
・シミができやすい
・乾燥でくすむ
・ターンオーバーが乱れる
というリスクが高まる時期。
12月は1年のスキンケアを見直す絶好のタイミングです。
肌の内側から温めるケアを意識するだけで、
“シミができにくい冬肌”
を作ることができます。